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歯が少なくなるとボケる?
東北大学渡邉誠教授の研究グループは高齢者の歯やかみ合わせの状態がボケの予防にどのくらい関係しているかに関する研究を行ない、歯を残すことがボケ予防につながる可能性を指摘しました。
この研究は、平成14年に70歳以上の高齢者を対象に実施した医科および歯科の総合的な健康診断の結果を基に行なわれました。健診で行なったMMSE(痴呆の程度を測る30点満点の聞き取り式テスト)の点数をもとに受診した高齢者1,167名を正常群(28点以上)652名、痴呆の予備軍と考えられる軽度認知障害疑い群(22〜27点)460名、痴呆疑い群(21点以下)55名のグループに分類し、各グループ毎に現在残っている歯の数を調べ比較したところ、正常群14.9本、痴呆の予備軍と考えられる軽度認知障害疑い群13.2本、痴呆疑い群9.4本となり、MMSEの点数が低いグループほど歯の本数が少ないという結果になった。
さらに、高齢者195名の脳をMRI(核磁気共鳴画像法)で撮影し、歯やかみ合わせの状態と脳の萎縮との関係を調べた結果、歯やかみ合わせを支持する場所の数が少ないほど、記憶に密接に関係する部位や、計算や思考、空間の認識などの高次機能と関係する領域の容積が明らかに減少することを確認した。これらの部位はアルツハイマー病で萎縮が見られることで知られているところです。
この研究は、平成15年にアジア・オセアニア国際老年学会議で発表されたものです。

ここまできた! 再生療法 
重度の歯周病により、歯周組織が破壊された場合は、外科手術が必要になります。従来はメスで歯肉を切開し、歯周ポケット内に沈着したプラークを取り除き、縫合するという方法がとられてきましたが、この方法では、歯肉の切断面に上皮が入り込んできて、歯根膜の再生スペースがなくなるため、歯槽骨も伸びてこず、歯周組織を完全に元の状態に戻すことは難しくなります。そこで、最近急速に普及してきたのが、歯槽骨など歯周組織の再生を促し、歯を元の状態に戻す「再生治療」であります。
その1つが、GTR法(歯周組織再生誘導法)です。歯肉を切開しプラークと病変部分を取り除いたあと歯根部の周囲にゴアテックスという人工の膜で覆い、歯肉が入り込むのを防いで歯根膜や歯槽骨を再生させる方法です。
このほかにも歯が生えてくるときに重要な役割を果す成長因子を含むゲル剤「エムドゲン」を塗る方法もあります。また最も注目されているのが、名古屋大学医学部教授上田実先生が考案したティッシュ・エンジニアリングです。これは、患者本人の細胞を用いた骨再生材を利用することによる歯槽骨再生というものであります。
再生治療の分野も日進月歩であり今後も目を離すことはできません。 |