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   特集1.歯と健康について考える

第一回 歯周病という恐ろしい病


あなたの歯は知らないうちに歯周病に侵されている

歯周病という病気は歯を支えている歯肉や歯槽骨などの組織が、少しずつ気づかないうちに破壊されていく病気であり、サイレントディジーズとも呼ばれています。

一般的に歯周病の原因は、口の中の細菌が集まって固まった「プラーク(歯垢)」であります。このプラークが、歯と歯肉の間にある1ミリ〜2ミリ程度の「歯周ポケット」という溝にたまり、歯肉に腫れや出血が起こる「歯肉炎」が起こるのです。これを放っておくと、細菌が歯根部の奥深くまで入っていき、歯槽骨が溶け出る「歯周炎」へとなり、最終的には歯がぐらつき抜け落ちてしまうのです。

また最近では日本人が歯周病になってしまう大きな要因の一つとして「ストレス」が挙げられています。人はストレスを感じたりストレスが溜まると睡眠中に歯を強くかみ締めていたり、「歯ぎしり」をすることがあります。この時の力というのは、ものすごいものであり、こうした力が長時間かかると、歯槽骨の破壊につながり歯周病に発展していくことが考えられるのであります。さらに圧迫によって「歯周ポケット」が深くなり、歯垢がたまりやすくなり悪化していくのです。

そしてもう一つ。「タバコ」です。つまり、「タバコ」に含まれる成分であるニコチンが、歯肉の毛細血管を縮め血液循環を悪化させ、血液中の白血球が持つ免疫機能や治癒力を弱めるのであります。さらにニコチンはプラークを歯や歯肉に付着させやすくする接着剤の役目を果し、歯周病原菌が増えやすい環境を作っているのです。
 
1 歯肉が赤く腫れ上がってきて、
ときおり歯肉から出血が見られる状態。
 
2 歯茎の腫れのほかに、
ほとんど目に見えないプラークが付着。
 
3 歯周病が進行した状態。
歯肉が著しく後退している。
 
4 歯肉の後退だけでなく、
歯を支えている骨が吸収される。
 
5 歯肉も歯を支える歯槽骨も破壊され、
抜け落ちる寸前。



全身の健康をむしばむ歯周病の恐怖

現在では、歯周病が全身に様々な悪影響を及ぼすこともわかってきています。

歯周病を放置しておくと、歯周病菌が歯肉から血液中に入り込んで血管壁に感染したり、歯周病菌が出す毒素が血液中に流れ込んだりすると、「動脈硬化」の促進や「糖尿病」の悪化のほか、「心内膜炎」を引き起こして、致命的な心臓発作を起こす危険性を高めたりするといわれています。また、歯周病菌は「誤嚥性肺炎」の原因になったり、「未熟児出産」や「早産」を引き起こすこともあります。



歯周病チェック!―早期発見が歯を守る―

前項にもありましたように、歯周病は知らず知らずのうちにあなたの歯を侵しています。そのため、できるだけ症状が軽いうちに適切な処置を受けることが早期に健康な歯肉を取り戻す方法ですので、次のような症状が認められたら、早めに歯医者さんで診てもらい、適切な治療を受けましょう。

体調が悪い時に歯肉が腫れて痛む
歯の付け根から膿がにじみ出てくる
硬いものを噛む時に痛みを感じる
虫歯がないのに歯がしみる
歯がグラグラする
食べカスが歯と歯の間に挟まりやすくなった
歯根が露出している
朝目覚めの時、口の中がネバネバした感じがする
歯を磨く時やりんごを食べると歯肉から出血する
口臭がある
歯肉がピンクではなく赤みが強い



家庭でできるセルフケア

歯周病にならないためにも日頃から予防につとめることが肝心です。

なるべく、食後すぐ磨くのが理想的でしょう。プラークは時間がたつにつれ、歯の表面に粘着性の層を堆積してとりにくくなります。また、歯と歯の間はプラークがたまりやすく、歯ブラシだけではなかなかきれいになりません。デンタルフロスや歯間ブラシも使いながら口腔清掃を行いましょう。歯ブラシを選ぶには、歯科医院で指導してもらうのが一番です。年齢、歯の状態、咬み合わせなど、今の口の中の状態を診てもらって決めるのがいいでしょう。

痛みがある、ないではなく、病気になる前に定期的に健診に行くことは非常に大事です。病気を早期発見し、未然に防ぐことが健康の基本です。年に2〜3回は定期的に歯科医院に行くようにしましょう。

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