Aesthetic Treatment

 審美治療とは、ただ単に「歯を白くする」だけではありません。歯並びや口唇の形はもちろん、顔全体とのバランスがとれていなくては、せっかく治療しても「作りものの歯」になってしまいます。歯の審美的な治療を通じて、あなたの心身共に健康的な「笑顔」を作り、豊かな人生のサポートをするのが、審美治療の目的のひとつなのです。
 そのためには、あなたが望む治療に対して、さまざまな手法のなかから選択し、組み合わせて治療を行います。また場合によっては、矯正治療や外科的治療とも組み合わせて行うこともあります。それでは審美的治療の主なものをご紹介しましょう。


 

 歯の色が悪いと言っても、自分の手入れが悪い場合も少なくありません。歯の表面にタバコのヤニや茶しぶ、歯石などが付着して、歯の表面が変色してしまっているケースです。この場合は、専門家の専門器具を使った「プロフェッショナル・クリーニング」で、元の歯の色を取り戻すことができます。
 とくに歯石は、歯周病の大きな原因ともなりますので、定期的にクリーニングすることで、予防にもつながります。

 

 加齢や薬剤などの影響で歯列全体が変色している場合や、外傷などによって部分的に変色している場合には、歯の表面を漂白する「ホワイトニング(ブリーチング)」の方法が用いられます。歯の漂白は、クリニックで行うオフィスブリーチングと、医師の指導の元で自宅で行うホームブリーチングの二つに大別されます。
 歯を削ることなく、歯の色の改善が行われるというメリットがありますが、徐々に色が元に戻ってしまう「あと戻り」現象も起こります。漂白効果にも個人差があります。
また、ムシ歯の治療がしてある歯の場合、再治療が必要となることもあります。
 いずれにせよ、医師と相談の上、定期的にホワイトニングを行うのがよいでしょう。

 

 ムシ歯治療で詰めた金属製のインレー(詰め物)をより自然の歯に近い光沢や色調のものに取り替える審美的な処置です。詰めたプラスチック(合成樹脂)などが変色した場合もこの方法が用いられます。新しく詰めるインレーは1.コンポジット・レジン(硬質の合成樹脂)2.ハイブリッド・コンポジット・レジン(コンポジット・レジンの改良型)3.ポーセレン(陶材の一種)4.キャスタブル・セラミックス(ポーセレンよりガラスに近い材料)などに大別されます。
 プラスチック(合成樹脂)の場合、保険診療での治療も可能ですが、色調や硬度において劣り、長期間の使用によって摩耗し、着色されやすい。
 一方、保険診療外ですが、ポーセレンやキャスタブル・セラミックスは色調や透明度、耐久性に優れています。しかし、材質が硬すぎるため、ヒビが入ったり、割れたりすることもあります。

 歯の表面のエナメル質を0.3〜0.7ミリ程度削り、薄い人工素材を貼りつける方法です。自由に色を変えられ、ある程度形も修復できるので、審美的治療の代表的存在といえます。漂白だけでは改善されない先天的な変色や、歯と歯の隙間を改善するのに用いられます。
 使用される素材は、前述のインレーと同じで、ポーセレンやキャスタブル・セラミックスが色調や透明度、耐久性に優れています。

 ムシ歯でほとんど歯がなくなっている場合や歯の一部が欠損している、詰め物だけでは修復できないなどの場合に行う方法。歯の表面を全体的に削って、歯と同じ色のセラミックスのクラウン(冠)をかぶせます。歯形に合わせたカスタム・メードですので、自然な仕上がりで噛み合わせを調整することができます。
 審美的な治療に用いられるクラウンを大別すると@メタルボンド、Aオールセラミックスにわけられます。
 メタルボンドは、歯を全体的に覆う金属製鋳造冠を製作し、その上にセラミックスを焼き付けていく方法。歯根部分しか残っていない場合や、永久歯を部分的に失ってしまった場合にも適応できます。鋳造冠の長所とセラミックスの長所を併せ持ち、ブリッジやインプラントにも対応できるため、先進諸国ではポピュラーな治療法のひとつとなっています。しかし、金属によっては歯肉の黒ずみやアレルギーなどのリスクもあります。
 オールセラミックスの場合は、クラウン自体をセラミックス素材だけで製作します。素材にポーセレンを使用する場合は前歯にしか対応できませんが、キャスタブル・セラミックスの場合は奥歯にまで対応できます。歯肉の黒ずみやアレルギーなどの心配もありません。